周防内侍
平安時代後期の歌人
周防内侍(すおうのないし、1037年頃 - 1110年頃)は、平安時代後期の日本の歌人である。女房三十六歌仙の一人。本名は平仲子(たいらの ちゅうし)。掌侍正五位下に至る。父は「和歌六人党」の一人、桓武平氏の周防守 従五位上平棟仲。母は加賀守従五位下源正軄の女で、後冷泉院の女房となり小馬内侍と呼ばれた者だという。
引用
編集- 夜をかさね待ちかね山のほととぎす雲ゐのよそに一声ぞ聞く
- 『新古今和歌集』収録。
- 春の夜の夢ばかりなる手枕にかひなく立たむ名こそ惜しけれ
- 『千載和歌集』『小倉百人一首』収録。
- 恋ひわびてながむる空の浮雲やわが下もえのけぶりなるらむ
- 『金葉和歌集』収録。
- 詞書「郁芳門院の根合に、恋の心をよめる」。題詠である。
- 住みわびて我さへ軒の忍草しのぶかたがたしげき宿かな
- 『金葉和歌集』『今鏡』収録。
周防内侍に関する引用
編集- かりそめのうきよの闇をかき分けてうらやましくもいづる月かな --大江匡房
- 『詞花和歌集』収録。
- 詞書「周防内侍尼になりぬと聞きて、いひつかはしける」。