坂本龍一
日本の音楽家 (1952-2023)
坂本龍一(1952年 - 2023年)は、日本の音楽家。
語録
編集- 「なんで日本はこんなに、言いたいことが言えない国になっちゃったのか」それをずっと多分、(忌野)清志郎は言ってるんですよ。僕は本当にそう思う。みんなもっと、言いたいことを言いましょうよ。個人もミュージシャンも、メディアも政治家も。
- 私は今回の安保法制は、正面から改正することなく、解釈によって憲法をなし崩しにしようという、クーデターに近いものだと思っています。しかしそれによって、多くの日本人、特に女性のなかに、兵器への忌避感、戦争への拒否感、つまりは憲法9条の精神が、今でも深く刻み込まれていることが分かりました。これらのことが私にとっては唯一の希望です。
- 戦争は外交の失敗であると定義されています。だからよくね、攻めて来たらどうするんだって言う人がいるけど、攻められないようにするのが日々の外交の力。それを怠っておいて軍備増強しようというのは僕は本末転倒だと思う。
- 2011年の原発事故から12年、人々の記憶は薄れているかもしれないけれど、いつまでたっても原発は危険だ。いやむしろ時間が経てば経つほど危険性は増す。コンクリートの劣化、人為的ミスの可能性の増大、他国からのテロやミサイル攻撃の可能性など。なぜこの国を運営する人たちはこれほどまでに原発に固執するのだろう。ロシアによるエネルギー危機を契機にヨーロッパの国々では一時的に化石燃料に依存しながらも、持続可能エネルギーへの投資が飛躍的に伸びているというのに。わが国では、なぜ未完成で最も危険な発電方法を推進しようとするのか分からない。発電によってうまれる放射性廃棄物の処理の仕方が未解決で増えるばかり。埋める場所もない。事故の汚染水・処理水も増えるばかり。事故のリスクはこれからも続く。それなのに何かいいことがあるのだろうか。世界一の地震国で国民を危険にさらし、自分たちの首もしめるというのに、そこまで執着するのはなぜだろう。
- ロシアがウクライナに侵攻して以来、毎日本当に寝ても覚めてもウクライナのことが心配で、散見するにリベラルとか左翼的な人は「アメリカ帝国主義憎し」という積年の恨みで「アメリカが悪い」「アメリカのせいだ」みたいなことを言う人も、僕は「アメリカが善でロシアが悪」という単純な二元論は採らないし、主権国家を武力で侵攻・侵略するっていうのは、どこの国だろうと許されないわけで、それでアフガニスタンにアメリカが侵攻した時も、イラクに侵攻した時も僕は反対を表明したし、ニューヨークでデモにも参加したんですが、同じように、どこの国でも「だめなものはだめだ」という態度を貫きたい