安岡正篤
日本の易学者、哲学者、思想家
安岡 正篤(やすおか まさひろ、1898年〜1983年)は、大正時代から昭和時代にかけての日本の陽明学者。
六中観
編集- 忙中有閑(忙中閑あり)
- ただの閑は退屈でしかない。ただの忙は文字通り心を亡ぼすばかりである。真の閑は忙中にある。忙中に閑あって始めて生きる。
- 苦中有楽(苦中楽あり)
- 死中有活(死中活あり)
- 死地に入って活路が開け、全身全霊をうちこんでこそ何ものかを永遠に残すのである。のらくらと五十年七十年を送って何の生ぞや。
- 壷中有天(壷中天あり)
- 世俗生活の中にある独自の別天地をいう。
- 意中有人(意中人あり)
- 常に心の中に人物を持つ。或いは私淑する偉人を、また要路に推薦し得る人材をここというように、あらゆる場合の人材の用意。
- 腹中有書(腹中書あり)
- 目にとめたとか、頭の中のかすような知識ではなく、 腹の中に納まっておる哲学のことである。
いずれも、安岡の著作『新憂樂志』(新憂楽志)より。