「松尾芭蕉」の版間の差分

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7 行
 
*月日は百代の過客にして行きかふひともまた旅人也。舟の上に生涯をうかべ、馬の口とらえて老をむかふる物は、日々旅にして旅を栖とす。古人も多く旅に死せるあり。予もいづれの年よりか、片雲の風にさそはれて、漂泊の思ひやまず、海浜にさすらへ、去年の秋江上の破屋に蜘の古巣をはらひて、やゝ年も暮、春立る霞の空に白川の関こえんと、そゞろ神の物につきて心をくるはせ、道祖神のまねきにあひて、取もの手につかず。もゝ引の破をつゞり、笠の緒付かえて、三里に灸すゆるより、松島の月先心にかゝりて、住る方は人に譲り、杉風が別墅に移るに、
*::草の戸も住み替はる代(よ)ぞひなの家
*:面八句を庵の柱に懸置。
**冒頭の辞。
 
15 行
 
*曾良は腹を病て、[[伊勢]]の國長嶋と云所にゆかりあれば、先立て行に、
*::行き行きてたふれ伏とも[[萩]]の原  [[曾良]]
*:と書置たり。行ものゝ悲しみ、残るものゝうらみ、隻鳧のわかれて[[雲]]にまよふがごとし。予も又、
*::今日よりや書付消さん笠の[[露]]
 
*長月六日になれば、[[伊勢]]の遷宮おがまんと、又舟にのりて、
*::[[蛤]]のふたみにわかれ行秋ぞ
 
=====発句=====