「ヨーゼフ・ゲッベルス」の版間の差分

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*「プロパガンダの本質とは、こういってよければ芸術である。そしてプロパガンダ担当者は、言葉の最も真実の意味で、大衆心理の芸術家である。その最重要任務は、毎日毎時間、大衆の心臓に耳を寄せて、その鼓動を聞き取り、その鼓動の調子に合わせて対策を立てることにある。」(1935年)<ref name="ヒトラーの共犯者上35">『ヒトラーの共犯者 上』35ページ</ref>
*「もしあなたが十分に大きな嘘を頻繁に繰り返せば、人々は最後にはその嘘を信じるだろう。嘘によって生じる政治的、経済的、軍事的な結果から人々を保護する国家を維持している限り、あなたは嘘を使える。よって、国家のために全ての力を反対意見の抑圧に用いることは極めて重要だ。」
 
'''マルクス主義について'''
* 晩だ。ぼくは窓辺に立ち、リヒャルトはそのかたわらにあるぼくの大きな肘(ひじ)掛け椅子に坐って講義をしている。かれはマルクス主義について語る。それにしても、すべてがなんと合理主義的であることか。マルクス主義というのは、純然たる金銭と胃袋との学説だ。生きた人間がひとつの機械であることを、既定のことと見なすのである。だから、マルクス主義は間違っており、現にある生活とは無縁で、頭で考え出されたものであって、自然に生え育ったものではない。理論においては論理的だが、実践においては非論理的だ。
 それによって解決されることの、なんとわずかであることか! 幅広さの精神であって、深さの精神ではない。そして、われわれの苦しみにそんなものが何のかかわりがあるだろう?<ref name="池田浩士訳ドイツ・ナチズム文学集成《1》ドイツの運命ミヒャエル―日記が語るあるドイツ的運命柏書房21-22">池田浩士訳『ドイツ・ナチズム文学集成《1》ドイツの運命』ミヒャエル―日記が語るあるドイツ的運命(柏書房)21-22ページ</ref>。
* マルクス主義もまた、実践のうえでは同じ様相を呈している。
 汝の持てるものを貧者に分かち与えよ。これがキリスト。
 財産は窃盗である━━それがわたしのものでないかぎり。これがマルクス。
 キリスト社会主義者、それは、そこいらの社会主義者たちが同情心なり国益なりにもとづいて行うことを、自由意思で喜んで行なうことを意味する。
 論理的必然性 対 政治的配慮。
 今日われわれが勝利のときまで、あるいは苦い最後のときまで戦いぬく闘争は、もっとも深い意味においては、キリストとマルクスとの闘争なのだ。
 キリスト━━愛の原理。
 マルクス━━憎しみの原理。
<ref name="池田浩士訳ドイツ・ナチズム文学集成《1》ドイツの運命ミヒャエル―日記が語るあるドイツ的運命柏書房89">池田浩士訳『ドイツ・ナチズム文学集成《1》ドイツの運命』ミヒャエル―日記が語るあるドイツ的運命(柏書房)89ページ</ref>。
*労働者というのは階級ではないのです。階級は経済的なものに由来している。労働者はみずからの根を政治的なもののなかに持っています。労働者というのはひとつの歴史的な身分なのです。<ref name="池田浩士訳ドイツ・ナチズム文学集成《1》ドイツの運命ミヒャエル―日記が語るあるドイツ的運命柏書房127">池田浩士訳『ドイツ・ナチズム文学集成《1》ドイツの運命』ミヒャエル―日記が語るあるドイツ的運命(柏書房)127ページ</ref>。
 
'''資本主義について'''
* 諸君はみんな、資本と資本主義とを混同しているのだぞ。資本主義は資本の濫用なのだ。資本を打倒せよ?そうじゃない、資本主義を打倒せよ、だ!<ref name="池田浩士訳ドイツ・ナチズム文学集成《1》ドイツの運命ミヒャエル―日記が語るあるドイツ的運命柏書房31">池田浩士訳『ドイツ・ナチズム文学集成《1》ドイツの運命』ミヒャエル―日記が語るあるドイツ的運命(柏書房)31ページ</ref>。
 
'''人種について'''
* 人種は、あらゆる創造的な力の土壌である。人類、そんなものはひとつの仮定だ。現実なのはただ民族だけだ。人類とは、民族の多様性以外の何ものでもない。民族は有機的である。人類は、有機的になったにすぎない。
 有機的であるということ、それは、有機的な生命を産み出す能力をみずからのうちに蔵している、ということだ。
 森とは、樹木が多数あることにすぎない。
 ぼくは、民族を滅ぼして人類を維持することなど出来ない。同じように、森を大切にするために樹木を根絶やしにすることなど出来るものではない。
 樹木、それが全体としては森と呼ばれる。
 民族、それが全体としては人類と呼ばれる。
 樫の樹が力強く育てば育つほど、それはますます美しく森を飾るだろう。
 ある民族がどこまでも民族であればあるほど、それはますます生きいきと人類に奉仕する……。
 これ以外のものはすべて、頭で考え出されたものであって、自然に生え育ったものではない。だから、それは歴史に耐えることができない。<ref name="池田浩士訳ドイツ・ナチズム文学集成《1》ドイツの運命ミヒャエル―日記が語るあるドイツ的運命柏書房124">池田浩士訳『ドイツ・ナチズム文学集成《1》ドイツの運命』ミヒャエル―日記が語るあるドイツ的運命(柏書房)124ページ</ref>。
 
=== 人物評 ===