「ヨーゼフ・ゲッベルス」の版間の差分

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'''マルクス主義について'''
* 晩だ。ぼくは窓辺に立ち、リヒャルトはそのかたわらにあるぼくの大きな肘(ひじ)掛け椅子に坐って講義をしている。かれはマルクス主義について語る。それにしても、すべてがなんと合理主義的であることか。マルクス主義というのは、純然たる金銭と胃袋との学説だ。生きた人間がひとつの機械であることを、既定のことと見なすのである。だから、マルクス主義は間違っており、現にある生活とは無縁で、頭で考え出されたものであって、自然に生え育ったものではない。理論においては論理的だが、実践においては非論理的だ。
 それによって解決されることの、なんとわずかであることか! 幅広さの精神であって、深さの精神ではない。そして、われわれの苦しみにそんなものが何のかかわりがあるだろう?<ref name="池田浩士訳ドイツ・ナチズム文学集成《1》ドイツの運命ミヒャエル―日記が語るあるドイツ的運命柏書房21-22">池田浩士訳『ドイツ・ナチズム文学集成《1》ドイツの運命』[[w:ミヒャエル (小説)|ミヒャエル]]―日記が語るあるドイツ的運命(柏書房)21-22ページ</ref>
* マルクス主義もまた、実践のうえでは同じ様相を呈している。
 汝の持てるものを貧者に分かち与えよ。これがキリスト。
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 キリスト━━愛の原理。
 マルクス━━憎しみの原理。
<ref name="池田浩士訳ドイツ・ナチズム文学集成《1》ドイツの運命ミヒャエル―日記が語るあるドイツ的運命柏書房89">池田浩士訳『ドイツ・ナチズム文学集成《1》ドイツの運命』[[w:ミヒャエル (小説)|ミヒャエル]]―日記が語るあるドイツ的運命(柏書房)89ページ</ref>
*労働者というのは階級ではないのです。階級は経済的なものに由来している。労働者はみずからの根を政治的なもののなかに持っています。労働者というのはひとつの歴史的な身分なのです。<ref name="池田浩士訳ドイツ・ナチズム文学集成《1》ドイツの運命ミヒャエル―日記が語るあるドイツ的運命柏書房127">池田浩士訳『ドイツ・ナチズム文学集成《1》ドイツの運命』[[w:ミヒャエル (小説)|ミヒャエル]]―日記が語るあるドイツ的運命(柏書房)127ページ</ref>
 
'''資本主義について'''
* 諸君はみんな、資本と資本主義とを混同しているのだぞ。資本主義は資本の濫用なのだ。資本を打倒せよ?そうじゃない、資本主義を打倒せよ、だ!<ref name="池田浩士訳ドイツ・ナチズム文学集成《1》ドイツの運命ミヒャエル―日記が語るあるドイツ的運命柏書房31">池田浩士訳『ドイツ・ナチズム文学集成《1》ドイツの運命』[[w:ミヒャエル (小説)|ミヒャエル]]―日記が語るあるドイツ的運命(柏書房)31ページ</ref>
 
'''人種について'''
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 樫の樹が力強く育てば育つほど、それはますます美しく森を飾るだろう。
 ある民族がどこまでも民族であればあるほど、それはますます生きいきと人類に奉仕する……。
 これ以外のものはすべて、頭で考え出されたものであって、自然に生え育ったものではない。だから、それは歴史に耐えることができない。<ref name="池田浩士訳ドイツ・ナチズム文学集成《1》ドイツの運命ミヒャエル―日記が語るあるドイツ的運命柏書房124">池田浩士訳『ドイツ・ナチズム文学集成《1》ドイツの運命』[[w:ミヒャエル (小説)|ミヒャエル]]―日記が語るあるドイツ的運命(柏書房)124ページ</ref>
 
=== 人物評 ===