祐子内親王家紀伊(ゆうしないしんのうけ の きい、生没年不詳)は、平安時代院政期の日本の女性歌人で、後朱雀天皇の皇女祐子内親王の女房。女房三十六歌仙の一人。一宮紀伊、紀伊君とも呼ばれる。従五位上民部大輔春宮亮・平経方の娘とも、藤原師長の娘である堀河院御乳母典侍紀伊三位師子と同一人物ともいわれており父親は定かではない。母は「岩垣沼の中将」の作者小弁。紀伊守藤原重経(素意法師)は兄または夫。11世紀後半から12世紀初頭の歌合に出詠例がある。
- 音に聞く高師の浦のあだ波はかけじや袖の濡れもこそすれ
- 『金葉和歌集』収録。
- 『小倉百人一首』では第二句を「高師の浜の」とする。