西東三鬼
日本の俳人 (1900-1962)
西東三鬼(さいとう さんき、1900年(明治33年) - 1962年(昭和37年)4月1日)は、岡山県出身の俳人。医師として勤める傍ら30代で俳句をはじめ、伝統俳句から離れたモダンな感性を持つ俳句で新興俳句運動の中心人物の一人として活躍。戦後は『天狼』『雷光』などに参加し『断崖』を主宰。本名・斎藤敬直(さいとう けいちょく)。
引用
編集俳句
編集- 水枕ガバリと寒い海がある --『旗』(1940年)
- 算術の少年しのび泣けり夏 --『旗』
- 白馬を少女瀆れて下りにけむ--『旗』
- 中年や遠くみのれる夜の桃 --『夜の桃』(1948年)
- おそるべき君等の乳房夏
来 る--『夜の桃』 - 露人ワシコフ叫びて石榴打ち落す--『夜の桃』
- 広島や卵食ふ時口ひらく
- 句集未収録、『俳句人』1947年
- 頭悪き日やげんげ田に牛暴れ--『今日』(1952年)
初出調査中のもの
編集角川書店編『俳句歳時記』角川文庫、全五巻、第三版、1996年収録のもの。
- 炎天の犬捕り低く唄ひだす
- 本句は三鬼の随筆「美女」にも自句として引用されている[1]。
- 暗く暑く大群集と花火待つ
- 潜り出て鮎を得ざりし鵜の顔よ
- 城山が透く法師蝉の声の網
- みな大き袋を負へり雁渡る
- 百舌に顔切られて今日が始まるか
- 秋の雨直下はるかの海濡らす
- 湯の岩を愛撫す天の川の下
- 秋の暮大魚の骨を海が引く
- 赤き火事哄笑せしが今日黒し
- わが汽笛一寒燈を呼びて過ぐ
注釈
編集- ↑ 。西東三鬼「美女」、1980年、青空文庫 http://www.aozora.gr.jp/cards/001668/files/54459_49689.html 、2015年10月25日 (日) 11:43 (UTC)アクセス。