アウグストゥス

ローマ帝国初代皇帝

アウグストゥスことガイウス・ユリウス・カエサル・オクタウィアヌス(紀元前63年9月23日〜紀元14年8月19日)はローマ帝国の初代皇帝。養父のカエサルに比べ、司令官としての才能はまったくと言っていいほどなかったが、政治手腕は同等かそれ以上であり、既に機能不全の元老院の動静を注視しながら、パクス・ロマーナ(ローマの平和)を着実に築き上げた。

アウグストゥス

引用 編集

  • 私は権威において万人に勝ろうと、権力の点では同僚であった政務官よりすぐれた何かを持つことはないのだ。
    Post id tempus auctoritate omnibus praestiti, potestatis autem nihilo amplius habui quam ceteri qui mihi quoque in magistratu conlegae fuerunt.
    • 『神君アウグストゥスの業績録』34。アウグストゥスが自ら帝政(元首政)の特徴について述べた文章として知られている。
  • 全イタリアが私に忠誠を誓った。
    Iuravit in mea verba tota Italia.
    • 『神君アウグストゥスの業績録』25, 3-4
  • クィンティリウス・ウァルスよ、軍団を返してくれ
    Quintili Vare, legiones redde!
    • スエトニウス『ローマ皇帝伝』「アウグストゥス」23。トイトブルクの敗戦を嘆いて。この敗北によりローマはゲルマニアを失い、アウグストゥスは大きな衝撃を受けた。
  • ゆっくり急げ
    Festina lente.
    • スエトニウス『ローマ皇帝伝』「アウグストゥス」25にギリシア語で記録されるアウグストゥスの座右の銘。ラテン語訳で流布している。
  • リウィアよ、わたしたちの結婚生活を覚えていてくれ、さらば。
    Livia, nostri coniugii memor vive, ac vale!
    • スエトニウス『ローマ皇帝伝』「アウグストゥス」99。妻の臨終に際して。

アウグストゥスに関する引用 編集

  • アウグストゥスは、レンガのローマを受け継ぎ大理石にして残したことを誇ることができた。
    • スエトニウス『ローマ皇帝伝』「アウグストゥス」28, 3
  • 彼は海で二回敗北し、艦隊を失った。いまはひとつの勝利を得んと、日がなサイコロを振っている。
    Postquam bis classe victus naves perdidit,
    Aliquando ut vincat, ludit assidue aleam.
    • スエトニウス『ローマ皇帝伝』「アウグストゥス」80 が伝える同時代の戯歌。シチリア反乱のとき流布した。


 
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