ロベルト・ベラルミーノ
ロベルト・ベラルミーノ、(1542年10月4日〜1621年9月17日)は、イタリア出身のイエズス会司祭で、ローマ・カトリック教会の枢機卿。カトリック改革に最も功労のあった枢機卿の一人。
- それゆえもしあなたに知恵が備わっているのならば、あなたが神の栄光に向けて創られ、あなたの救いが永遠なるものであるように創造されているのだということを理解するがよい。これこそがあなたの目的であり、あなたの霊魂の中心であり、あなたの心の宝なのである。したがって、あなたをその目標へと導いてくれるようなことこそ真なる善であり、一方あなたをその目標から落伍させるようなことこそ真の悪であると判断せよ。順境と逆境、裕福と貧困、健康と病弱、誉れと無名さ、生と死は知者たちにとっては、それ自体として求められるべきものでも避くべきものでもないのである。だが神の栄光に貢献し、あなたの永遠なる幸福に寄与するものであれば、それは善であり求められるべきものである。そしてもし同じそれらのことの妨げになるようなことがあれば、それは悪であり、避くべきものなのである。
- (『被造物の階梯による神への精神の飛翔』:De ascensione mentis in Deum per scalas rerum creatarum, gradus 1。)