都
(京から転送)
都(みやこ)についての引用。日本語の都は元来は天皇の宮殿およびその所在地を指す語であったが転じて首都機能のある都市、さらには大都市一般の呼称としても用いられる。京(きょう)とも。
引用
編集楽浪 の国つ御神 のうらさびて荒れたる都見れば悲しも --高市黒人- 『万葉集』巻一。
- あをによし寧楽ならの
京師 は咲く花のにほふがごとく今盛りなり --小野老- 『万葉集』巻三。
- みわたせば柳桜をこきまぜて都ぞ春の錦なりける
- 『古今和歌集』。
- いそのかみふるきみやこの
郭公 こゑばかりこそ昔なりけれ --素性- 『古今和歌集』。
- 「石上の古きみやこ」は安康天皇および仁賢天皇の宮殿を指す。
- いにしへの奈良の都の八重桜けふここのへににほひぬるかな --伊勢大輔
- 『詞花和歌集』『小倉百人一首』。
- 浜ちどり跡は都へかよへども身は松山に音(ね)をのみぞなく --崇徳天皇
- 『保元物語』。
- さざなみや志賀の都はあれにしを昔ながらの山ざくらかな--平忠度
- 『千載和歌集』『平家物語』
- 此頃都ニハヤル物 夜討 強盗
謀 綸旨
召人 早馬虚騒動
生頸 還俗自由 出家
俄大名 迷者
安堵 恩賞虚軍
本領ハナルヽ訴訟人 文書入タル細葛 追従 讒人 禅律僧 下克上スル成出者 - 「二条河原の落書」
- 横に降る雨なき京の柳かな --与謝蕪村
- 『蕪村句集』
- ひとり都のゆふぐれに
ふるさとおもひ涙ぐむ
そのこころもて
遠きみやこにかへらばや
遠きみやこにかへらばや
--室生犀星- 「小景異情」『抒情小曲集』