菊
菊に関する引用と諺。
引用
編集- 酒はよく百慮を祓ひ
菊はよく頽齢を制す --陶淵明「九日閒居並序」 - 菊を采る東籬の
下
悠然として南山を見る --陶淵明「飲酒二十首」 - 心あてに折らばやをらむ初霜のおきまどはせる白菊の花 --凡河内躬恒
- 『古今和歌集』秋下・277。『小倉百人一首』所収。
- 君が住む宿のつぼをば菊ぞかざる仙(ひじり)のみやといふべかるらむ --西行『山家集』秋
- 籬の菊に、心を寄せしが、咲き乱れたる、色香に賞でて、ながめ入り、仮りの姿をうち忘れ、あらぬ形と、変じつつ、しばし時をぞ移しける。--古浄瑠璃「信太妻」
- 菊の香や奈良には古き仏達 --芭蕉
- 各務支考編『笈日記』所収。
- 黄英が言った。「あたしは欲張っているのではありません。ただ少しは豊かにならないことには、菊を愛するもの(千載下人)は陶淵明の昔からの貧乏神に取り憑かれ出世は出来ないと、世間の人が嘲りますから、わが淵明のためにしただけなのです」
- 黃英曰「妾非貪鄙、但不少致豐盈、遂令千載下人謂淵明貧賤骨、百世不能發迹、故卿爲我家彭澤」 --蒲松齢「黄英」『聊斎志異』より
- 床の中で楠緒子さんの為に手向の句を作る
有る程の菊抛げ入れよ棺の中 --漱石 - 菊咲けり陶淵明の菊咲けり -山口青邨
諺
編集- 六日の菖蒲、十日の菊
- 時期に後れて役に立たないもののこと。