雉(きじ)に関する引用句、成句。古くはきぎし、きぎすとも言う。春の季語。
- 春の野にあさる雉の妻恋ひにおのがあたりを人に知れつつ -- 大伴家持『万葉集』
- 雉鳴く高円の辺に桜花散りて流らふ見む人もがも -- 作者不詳『万葉集』
- あしひきの片山雉立ち行かむ君に後れて現しけめやも -- 作者不詳『万葉集』
- 武蔵野のをぐきが雉立ち別れ去にし夕より背ろに逢はなふよ -- 作者不詳『万葉集』
- 杉の野にさ躍る雉いちしろく音にしも哭かむ隠妻かも -- 大伴家持『万葉集』
- あしひきの八峰の雉鳴きとよむ朝明の霞見れば悲しも -- 大伴家持『万葉集』
- 父母のしきりに恋し雉子の声 -- 松尾芭蕉『曠野』
- 春の野に若菜摘みつつ雉の声 きけば昔の思ほゆらくに -- 良寛『良寛歌集』
- 雉の草隠れ -- 日本の諺
- 雉も鳴かずば撃たれまい。 - 日本の成句