露
朝夕などに、物体の表面に空気中の水蒸気が凝縮して生じる水滴
露についての引用。
出典の明らかなもの
編集- かくてぞ、花をめで鳥をうらやみ霞をあはれび露をかなしぶ心、ことば多くさまざまになりにける。--紀貫之『古今和歌集』仮名序
- ちぎりおきしさせもが露を命にてあはれ今年の秋もいぬめり --藤原基俊
- 『千載集』雑上に収録。『小倉百人一首』にも採られる。
- 村雨の露もまだひぬまきの葉に霧立ちのぼる秋の夕暮 --寂蓮
- 『新古今和歌集』収録。『小倉百人一首』にも採られる。
- 露の身はここかしこにて消えぬとも心は同じ華のうてなぞ--法然『勅修御伝』
- 建永2年(承元元年・1207年)讃岐国に流罪になる際に、九条兼実に贈ったと伝える。
- 化野の露消ゆる時なく、鳥部山の煙立ちさらでのみ住み果つる習ひならば、いかに物の哀れもなからむ。世は定めなきこそいみじけれ。--吉田兼好『徒然草』七段
- 化野(あだしの)、鳥部山(とりべやま)は中古より京における葬りの場。
- 今日よりや書付消さん笠の露 --松尾芭蕉『おくのほそ道』
- 同行していた曾良との別れに際して。