富士

静岡県・山梨県にある山
富士山から転送)

富士(ふじ)に関する引用、諺。富士山は日本一高い山であり、古くから信仰を集めてきた。不二等とも表記する。

富士

引用

編集
  • 天地の分かれし時ゆ さびて高く貴き
    駿河なる布士の高嶺を 天の原ふりさけ見れば
    渡る日の影も隠らひ 照るの光も見えず
    白雲もい行きはばかり 時じくぞは降りける
    語りつぎ言ひ継ぎ行かむ 不尽の高嶺は --『万葉集』山部赤人
  • 田子の浦にうちいでてみれば白妙の富士の高嶺に雪は降りつつ --山部赤人
  • 御文、不死の薬の壺並べて、火をつけて燃やすべきよし仰せたまふ。そのよしうけたまはりて、士どもあまた具して山へ登りけるよりなむ、その山を「ふじの山」とは名づけける。その煙、いまだ雲の中へ立ち上るとぞ、言ひ伝へたる。--『竹取物語
    • 末尾。帝はかぐや姫から贈られた文と不死の薬を富士山(当時の仮名表記では「ふし」)で焼かせる。この物語の成立した平安時代初期、富士山は活火山であった。
  • ふじの山はこのくに也。わが生いいでしくににては西をもてに見えし山也。その山のさま、いと世に見えぬさまなり。さまことなる山のすがたの、こむじゃうをぬりたるやうなるに、雪の消きゆる世もなくつもりたれば、いろ濃ききぬに、白きあこめ着たらむやうにも見えて、山のいただきのすこしたひらぎたるより、けぶりはたちのぼる。ゆふぐれは火のもえ立も見ゆ。--菅原孝標女『更級日記』
    • 「このくに」は駿河国。東国から京へ上る最中の印象記。
  • 富士には月見草がよく似合う --太宰治『富嶽百景』
  • 日本の諺
    • 一富士、二、三茄子
    • 駿河の富士と一里塚
    • 富士にがかかると。 
    • 朝富士に夕筑波。
    • 富士の山ほど願って蟻塚ほど叶う。
    • 富士山に一度も登らないバカ、二度登るバカ。
    • 夏登山の対象としては平易であることから。

外部リンク

編集
 
Wikipedia
ウィキペディアにも富士の記事があります。
 
Wiktionary
ウィクショナリーにも富士山の項目があります。